健康維持にも繋がるヘルスリテラシー

巷には無数の健康情報が存在しますが、それらがすべて正しいわけではありません。また正しい情報であっても、自身との相性の問題があります。そこで自分に最適な健康情報を見つけ出し、実践していくヘルスリテラシーが必要となるわけです。ヘルスリテラシーの重要性は、近年になって特に取り上げられています。人生100年時代を快適に生き抜くためには、健康を維持することがポイントです。足腰が元気であれば、高齢になっても旅行を楽しめるでしょう。

看護師がヘルスリテラシーを意識することは、自身の健康維持にも貢献します。患者に健康の大切さを説明する以前に、自身が健康である必要があります。例えば、肥満体の看護師からダイエットの大切さを説かれても、説得力がないと感じる患者は少なくないでしょう。看護師自身が健康であれば、健康維持の方法を体験談として話すことができ、そこに説得力が生まれます。

ヘルスリテラシーを高めるためには、病気を予防する意識を持つことが重要です。食生活が乱れているならば、速やかに改善させましょう。運動不足を認識しているならば、1日に30分のウォーキングをするなど対策をします。まずは実際に健康対策を実践し、体調にどのような変化が生じるのか確認することが重要です。自分の体質や体調を認識しないことには、自分に合った健康法も見えてこないからです。またヘルスリテラシーは精神疾患の予防にもつながります。寝つきが悪いと感じたら、ストレスが蓄積している可能性があります。不調が表れた段階で原因を探れば、重症化を抑えられるのです。